ばねの世界

ばねって何でしょうか。
ばねとは、力が加わると変形し、力を取り除くと元に戻るという、物体の弾性という性質を利用する機械要素です。

ばねの英語名はspringで、日本語でもスプリングという名で呼ばれています。古い言い方では「発条」（はつじょう）ともいいます。

ばねの形状や材質、サイズは様々なものがあり、日用品から車両、電気電子機器、構造物に至るまで、様々な分野で利用されています。

色々あるばねの種類の中では「コイルばね」がよく知られています。皆が思い浮かべるのはこの形状ではないでしょうか。コイルばねの中でも圧縮コイルばねが広く用いられています。
他にも、渦巻ばね、板ばね、トーションバー、皿ばねなど様々なものがあります。

ばねの材料には金属、特に鉄鋼が広く用いられていますが、用途に応じてゴム、プラスチック、セラミックスといった非金属材料も用いられてます。空気を材料とする空気ばねなどもあります。

ばねの荷重とたわみの関係も、荷重とたわみが比例する線形のものから、比例しない非線形のものもあります。
ばねばかりのように荷重を変形量で示させたり、自動車の懸架装置のように振動や衝撃を緩和したり、ぜんまい仕掛けのおもちゃのように弾性エネルギーの貯蔵と放出を行わせたりなど、活用用途は様々です。

身の回りのもので『ばね』が使われている製品と言えば、皆さん何を思い浮かべるでしょう。パッと思いつきそうなものでは、自動車や自転車などですね。
自動車や自転車以外にも様々な分野でばねは活躍しているのですが、意識しない限りそれを思いつくのは難しいかもしれませんが、ばねには私たちの生活を支えるという重要な役割があることをここではお伝えしたいと思います。